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理不尽で悪質なクレーマーを撃退!初心者でもすぐに使えるクレーム対応術

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クレーム対応の基本の流れD
具体的な解決案を提示する

 クレームの一般的な解決策として「交換、修理、返金、金銭補償」が挙げられます。お店側とお客様が受け入れやすいのが交換、修理、返金ですが、二次被害や精神的苦痛を理由とした金銭補償は揉めることが多く、解決には時間がかかります。

<この記事の著者>
 クレーム対応アドバイザー 武中俊浩※
クレーム対応は担当者の精神的負担が大きい仕事ですが、解決しないクレームはありません。クレームをスムーズな解決に導く流れやテクニックについて、わかりやすく解説していきます。

目次


公平な解決策を提示する


 クレーム内容の事実確認が終わり、商品やサービスに問題があったと確認された場合は、具体的な解決案をお客様に提示して、ご納得いただく必要があります。

 お客様が当初から求めている内容と、こちらで想定している解決案が同じであれば非常にスムーズな解決が図れます。

 ここで重要なのは、同様のクレーム事例がある場合、お客様によって対応が異なることがないようにするということです。ある人は修理だけ、ある人は新品に交換など、対応が異なっていることが公になればトラブルのもとです。

 どのようなお客様に対しても公平な対応がとれるよう、社内でクレーム事例を共有し、統一した対応を決めておく必要があります。一般的な解決案として、「修理する、交換する、返金する、金銭補償する」の4つが挙げられます。

ポイント
クレームの対応内容は口コミサイトやSNSを通じて拡散しますので、人によって対応が異なるとトラブルのもとになります。公平な対応ができるよう、社内で情報を共有しましょう。

修理する、再施工する


 車などの大きなものや、金額の大きな家電などは、商品をまるごと交換するというのは考えにくく、故障している部品を交換するという原状回復が図られます。

 また、家の壁の塗装がすぐに剥がれてきたなど、施工不良に関するものであれば、再施工を無料で行って本来のあるべき姿に戻します。

交換する

 修理に時間を要してしまうものや、修理費用の方が商品価格よりも高くつくもの、大型家電でも最初から動かない初期不良のものに関しては、新しいものに交換するという対応がとられます。

 クレームが来た時点で交換できる在庫がなかったり、廃盤になって入手ができないこともあり、交換できる商品が用意できない場合には同等品との交換や返金の対応となります。


返金する


 お客様が商品やサービスに不満を持ち、もうその商品はいらないと言われた場合には、不良となる商品を引き取ることで返金対応がとられます。いわゆる、お客様が商品を購入する前の状態に戻すということです。


金銭補償する

 クレーム対応の解決策で一番難しいのが金銭補償であり、一番揉めるところでもあります。この金銭保証とは、いわゆる慰謝料ではありません。商品やサービスによって発生した被害に対する補償となります。

 例えば、飲食店で使用する買ったばかりの冷蔵庫が故障し、使えなくなったことで休業を余儀なくされた場合、営業補償を求められるかもしれません。瞬間湯沸かし器の不具合で火災が発生した場合、住宅の保証や怪我に対する治療費の支払いが発生するかもしれません。

 商品やサービスの不具合で発生した被害について因果関係をしっかり確認し、与えてしまった被害についてはお客様が納得する形で保証しなければなりません。

ポイント
金銭補償はクレーム対応で一番難しい解決策です。慰謝料ではありませんので、商品やサービスによって発生した被害をしっかり事実確認し、与えてしまった被害はお客様が納得する形で保証しましょう。



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