理不尽で法外な要求をしてくる悪質クレーマーがいる一方で、正当な主張をしているお客様もおり、クレームを訴えているお客様を悪質クレーマーと決めつけることはトラブルの原因となります。悪質クレームと通常クレームの違いについて理解しておきましょう。
クレームのほとんどはお客様からの正当な権利主張によるものです。買った商品が動かない、部品が足りない、食べ物に異物が入っていた、間違ったサービスを受けたなど。
このような事例であれば、商品を交換したり、返金したりすることで、比較的容易に円満な解決が図れます。
また、お客様の期待を裏切る結果になったことでクレームを受けることもあり、それについては今後のサービス改善などを約束したり、誠意のある謝罪をすることで納得していただきます。
しかし、通常のクレームに対して適切な対応を取ることができず、さらにお客様を怒らせてしまう場合があります。また、最初から大声で怒ってくるお客様だっています。
その場合、大声を出して怒鳴り散らしているから悪質クレーマーに違いないと考えるのは間違いです。お客様は本当に怒っているにすぎません。
悪質クレーマーとは理不尽な主張を繰り返し、金銭やサービス、特別扱いを求めるなど、不当な要求をしてくるお客様を意味しますので、態度や身なりで決められるものではありません。
逆に態度や身なりで決めつけた態度を取ることで、余計にお客様の怒りを買い、解決できるクレームも解決できなくなってしまうことだってあります。
悪質クレーマーかどうかを見分けるには、冷静にお客様の主張に耳を傾け、正当な主張をしているのかどうかを判断する必要があります。そうすることで、「おかしな主張」や「脅し」が見えてくれば、悪質クレーマーである可能性が高くなります。
■ 過剰要求をすれば悪質クレーマー
悪質クレーマーの最大の特徴は、商品やサービスの対価に見合わない要求があるかどうかです。クレーム対応の原則は原状回復であり、壊れていたり不良があれば、修理する、交換する、返金するなどが基本となります。
しかし、迷惑を受けたということで慰謝料や迷惑料を求めたり、極端な値引き、商品を返さない上での全額返金などは、不当な金品の要求に当たります。このような要求を執拗に訴えてくるようであれば、悪質クレーマーの可能性が高いと言えます。
また、自分の不当な要求を何としても通すために、恫喝や脅し、言いがかりも行ってきます。特にお店や会社が困るような脅しを言ってきて、それをしない見返りとして金銭やサービスを要求してくれば、悪質クレーマーであると言えます。
よくある脅し文句の例を以下に示します。
■ 金銭を具体的に要求してこない
具体的な金銭の要求をしてしまうと恐喝に当たりますので、悪質クレーマーは要求をはっきりと言わず、暗に金品を要求してきます。不当な金品の要求をする際の決まり文句の例を以下に示します。
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