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理不尽で悪質なクレーマーを撃退!初心者でもすぐに使えるクレーム対応術

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金品要求、脅し、言いがかり
悪質クレームの見分け方とは

 理不尽で法外な要求をしてくる悪質クレーマーがいる一方で、正当な主張をしているお客様もおり、クレームを訴えているお客様を悪質クレーマーと決めつけることはトラブルの原因となります。悪質クレームと通常クレームの違いについて理解しておきましょう。

<この記事の著者>
 クレーム対応アドバイザー 武中俊浩※
クレーム対応は担当者の精神的負担が大きい仕事ですが、解決しないクレームはありません。クレームをスムーズな解決に導く流れやテクニックについて、わかりやすく解説していきます。

目次


「大声=悪質クレーマー」ではない


 クレームのほとんどはお客様からの正当な権利主張によるものです。買った商品が動かない、部品が足りない、食べ物に異物が入っていた、間違ったサービスを受けたなど。

 このような事例であれば、商品を交換したり、返金したりすることで、比較的容易に円満な解決が図れます。

 また、お客様の期待を裏切る結果になったことでクレームを受けることもあり、それについては今後のサービス改善などを約束したり、誠意のある謝罪をすることで納得していただきます。

 しかし、通常のクレームに対して適切な対応を取ることができず、さらにお客様を怒らせてしまう場合があります。また、最初から大声で怒ってくるお客様だっています。

 その場合、大声を出して怒鳴り散らしているから悪質クレーマーに違いないと考えるのは間違いです。お客様は本当に怒っているにすぎません。

ポイント
お客様が大声で怒鳴ったからといって、悪質クレーマー扱いするのは危険です。お客様の心情を読み取りましょう。

態度や身なりで決めつけない

 悪質クレーマーとは理不尽な主張を繰り返し、金銭やサービス、特別扱いを求めるなど、不当な要求をしてくるお客様を意味しますので、態度や身なりで決められるものではありません。

 逆に態度や身なりで決めつけた態度を取ることで、余計にお客様の怒りを買い、解決できるクレームも解決できなくなってしまうことだってあります。

 悪質クレーマーかどうかを見分けるには、冷静にお客様の主張に耳を傾け、正当な主張をしているのかどうかを判断する必要があります。そうすることで、「おかしな主張」や「脅し」が見えてくれば、悪質クレーマーである可能性が高くなります。

ポイント
外見が恐そうだからといって、悪質クレーマー扱いしてはいけません。お客様の訴えが正当な主張かどうかを冷静に判断しましょう。

要求と脅しがあるかで見分ける

■ 過剰要求をすれば悪質クレーマー
 悪質クレーマーの最大の特徴は、商品やサービスの対価に見合わない要求があるかどうかです。クレーム対応の原則は原状回復であり、壊れていたり不良があれば、修理する、交換する、返金するなどが基本となります。

 しかし、迷惑を受けたということで慰謝料や迷惑料を求めたり、極端な値引き、商品を返さない上での全額返金などは、不当な金品の要求に当たります。このような要求を執拗に訴えてくるようであれば、悪質クレーマーの可能性が高いと言えます。

 また、自分の不当な要求を何としても通すために、恫喝や脅し、言いがかりも行ってきます。特にお店や会社が困るような脅しを言ってきて、それをしない見返りとして金銭やサービスを要求してくれば、悪質クレーマーであると言えます。

 よくある脅し文句の例を以下に示します。

  • ネットに書き込むぞ
  • マスコミに言うぞ
  • 保健所に通報するぞ
  • 営業できなくなるぞ
  • 本社に言うぞ
  • 消費者センターに言うぞ
  • ビラをまくぞ

■ 金銭を具体的に要求してこない
 具体的な金銭の要求をしてしまうと恐喝に当たりますので、悪質クレーマーは要求をはっきりと言わず、暗に金品を要求してきます。不当な金品の要求をする際の決まり文句の例を以下に示します。

  • 誠意を見せろ
  • 休業補償はどうするんだ?
  • そちらに行くから交通費を払え
  • 精神的苦痛で仕事ができなくなった

ポイント
クレーム対応は「原状回復」が原則ですので、それを超える要求をする、要求を通すために脅し文句がある場合は悪質クレーマーであると判断すべきです。



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